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Ring Story「ゆびわ言葉®」で繋がる愛の物語をAFFLUX(アフラックス)でチェック!

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pear ゆびわ言葉 ®: 実り

2019.09.30

スイスの山奥で暮らすのが将来の夢だと言ったら、昭彦は少し驚いたものの、「そっか、じゃあ俺も準備しとかないと」と受け入れてくれた。
今のうちにいっぱい稼いで、貯金して、優雅な老後を過ごしたい…そんな私の夢を彼も家族も受け入れてくれたおかげで、結婚式はしない方針でまとまった。

「でも、せめて指輪くらいは欲しいな」

昭彦の言葉もあり、指輪だけ買うことにした。
そして…いくつかの店を回り、私達はAFFLUXというブランドの指輪にたどり着いたのだった。


店の人のおすすめの指輪を順番に試着していたら、一つだけ、今まで試着したどの指輪よりもつけ心地がいい指輪があった。

「わ、これ、すごいいい…。
えっと、これ、なんていう指輪でしたっけ?」
「『pear』ですね。洋梨をモチーフにした指輪で、洋梨独特の質感を表現した指輪です」
「へえー、洋梨。私、ラ・フランスすごい好きなんですよー」

私が洋梨という言葉に反応すると、お店の人も「私も好きです。美味しいですよね、ラ・フランス」とにっこり笑ってくれた。

「この指輪には『実り』というゆびわ言葉がついています。
秋に実り、甘く熟すラ・フランスのように、『ふたりの愛情がいつまでも甘く、実りのある人生を共に歩めますように。』という意味が込められています」
「『実り』…。」

実り、といえば。

「「ご意見の木」」

今度は私だけでなく、昭彦も反応した。
実りという言葉から連想した言葉が、昭彦と被る。

「だよね」

昭彦がにやりと笑い、私もやっぱりそうだよね、と答えた。
キョトンとする店員さんをよそに、私達は秘密の暗号を使って通信しているみたいに、ふたりでうんうんと納得し合う。

もちろん、他の人が知っているわけはないんだけど…私達にはふたりで育て、実を実らせた思い出の木があるのだ。


私と昭彦は会社の同僚で、共に宅食サービスを運営する会社でカスタマーサポートとして働いていた。

主な業務は、電話での注文受付や問い合わせ対応。
でも、電話の中でサービスに関する意見を聞くことも多くあって…それをただ『開発チームに伝えます』という返答だけで済ませるのが嫌で立ち上げたプロジェクトが『ご意見の木プロジェクト』だった。

『ご意見の木プロジェクト』は、厚紙で作った紙の木にお客様からのご意見を付箋で貼っていき、その意見を種子に見立て、実になるまで育てていく…というプロジェクトだ。
たとえば、新メニューについての意見があればその内容を木に貼り、開発チームがそれを見て実際にメニューにできないか考えていく。
意見が届き考慮されれば種子は芽になり、最終的にそれが新メニューになれば実になる(実際には紙なので、意見の紙が芽の台紙、実の台紙の上に貼られていく)。

最終的にその意見が取り入れられなくても、開発チームがその意見を取り上げ考慮するたびに種子は芽になり、実になっていく。
つまり、お客様からの意見が取り入れられるほど実がたくさんの木ができるのだ。

私は、お客様の声をきちんと届け生かすために考えたそのプロジェクトを、共感してくれた昭彦と一緒に始めた。
といっても、勝手に始めたのですぐに受け入れられず、特に最初の頃はよく開発チームや社長達と衝突した。
カスタマーサポートはメニュー提案などの他部署の領域に踏み込まず、カスタマーサポートの仕事だけをしろって怒られたこともあった。
でも、調整役が得意な昭彦の協力もあり、いつの間にかお客様の意見を最大限に取り入れる「ご意見の木」は会社の文化として根付き、木にはたくさんの「意見の実」が実った。

「いや、でも、本当にちゃんと育って良かった。昭彦のおかげだよ」
「俺一人だったら思いついても実行しないよ。やるって言いだして行動した由香里が一番偉いの」
「そうかなあ、えへへ」

立ち上げ当初は作戦会議だった終業後のふたり飲みも、プロジェクトが育ち後輩に引き継ぐ頃になると最初の頃を懐かしむ飲み会になった。
立ち上げたばかりの頃は会社に入りたてで親しくなかった私達は、プロジェクトを経て戦友になり、恋人になっていた。

その日は特に話に花が咲き、ハイボールがグングン進んだ。
季節ごとに変わる居酒屋の期間限定ハイボールメニューも、冬のみかん、春のチェリー、夏のライムと巡り、プロジェクトを始めた当初に飲んでいたラ・フランスに戻ってきている。
ラ・フランスの濃厚な甘みと香りがありながらも、スッキリした飲み心地のラ・フランスハイボールは、私の一番お気に入りのハイボールだ。
これを飲んでいた時に始めたプロジェクトの成長を、これを飲みながら祝うことができて、本当に嬉しい…。
そうしみじみ思っていると、昭彦が「ねえ、由香里」と私の名前を呼んだ。

「なに?」
「あのさ、引き継ぎも終わったし、俺達もこれから開発側に異動するし、心機一転!って感じじゃん?」
「うん」
「…だから、いいタイミングだし、結婚しない?」
「うん、いいね…って、え?」
「だめ?」
「…だめじゃないけど…こんなところで言う? それ」
「いいじゃん、どこでだって」
「…っ」

そして、そんな居酒屋での一幕から、私達も新たな門出を迎えることになったのだった。


「これも、何かの縁って感じがするね」

木を育て、愛を育て、実を実らせた私達が偶然いいと思った結婚指輪に『実り』という意味が込められているだなんて、すごい偶然だし、運命を感じてしまう。
しかも、プロポーズされた時に飲んでいた『洋梨』をモチーフにした指輪だなんて…。

「これにしようか」

私の気持ちを察してくれたように、昭彦が言った。

「うん」

私は同意し、洋梨か、と呟きながら将来のことを考える。
景色が美しいスイスの山奥に住むつもりだったけど、ラ・フランスが美味しい日本の山奥に住むのもいいかもしれない。

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