Ring Story「ゆびわ言葉®」で繋がる愛の物語をAFFLUX(アフラックス)でチェック!
結婚して10年。ちょうど節目ということで、結婚指輪をリフォームしにジュエリーショップに行くことになった。
言いだしたのは旦那の方だった。
「あの時はシンプルなものにしたけど、今ならきっと、マヤにもっと似合う指輪があるだろうから」
私は今の指輪でも充分だったけど、旦那の勢いに押され、「まあ見るだけなら」と行くことを了承した。
でも、そこまで乗り気じゃなかったジュエリーショップで『pearly ripple』という指輪を勧められ、そのゆびわ言葉を聞いたとき、何故か急に涙が溢れて止まらなくなった。
出会ってから今までの10年という月日が、ひとつひとつ、はっきりと脳に蘇ってきた。
出会ったきっかけは、私が患者として旦那の勤める歯医者に通っていたことだった。
旦那ははじめて私を担当した日から、既に私に一目惚れをしていたらしい。
どちらかというと穏やかでおとなしいタイプに見えた彼に猛アタックをされて、すごく驚いたことを覚えている。
それまで仕事だけに生きてきた私は、そのとき29歳で、特に相手もいなかった。
だから、「まあいいかな」って、軽い気持ちで付き合いはじめた。
学(まなぶ)という名前を持つ旦那は、名前の通り、勉強することがとにかく好きな人だった。
でも、学校で習わない教科は全然ダメだった。
特に女心なんて、もしも理解度を問うテストがあったら赤点にしたいくらい、何にもわかっていなかったけど…真面目な彼は、その赤点教科を克服しようと一生懸命頑張ってくれた。
そんな彼の姿を見て、この人とならこの先も一緒に頑張っていけそうだと思い、結婚した。
結婚前の悩みは旦那のことばかりだったけど、結婚後の悩みは、子どものことばかりだった。
最初は子どもができないことで悩んでいた。でも4年目に子どもを授かってからは、子どもの育て方に悩んだ。
幼い頃に両親が離婚し、父子家庭で育ってきた私には、あまり母と過ごした記憶がない。
母親ってどうすればいいんだろうって、ずいぶんたくさん悩んだ。
悩んでいたら、旦那がそっと手を取って、実家のお義母さんのところに連れて行ってくれた。
お義母さんは私をそっと抱きしめて、「一人で抱えることないのよ」と言って、一緒に息子の面倒を見てくれた。
お義母さんの温かさに触れたとき、私はこんな母親になりたいって思って…それ以降、私はお義母さんのような母親になることを目標に、子育てを続けてきた。
大変なこともあったけど、あの時、旦那が声をかけてくれたおかげで、私は今幸せだ。
旦那が結婚してくれて、息子が生まれてきてくれて、お義母さんが、私のお母さんになってくれたから。
家族の皆が支えてくれたから、私は今、本当に幸せだ。
『ふたりの出会い(一滴の雫)から水面に落とされ出来た波紋のように、家族が増えて人生の喜びがひろがっていきますように。』
そのゆびわ言葉を聞いて、涙が止まらなくなった。
「え、あれ、ごめんね。
何でだろう、何で私、泣いてるんだろう」
私は慌てて涙を手でぬぐいながら、バッグからポケットティッシュを探す。
すると、「マヤ、大丈夫?」と声をかけながら、旦那がハンカチを差し出してくれた。
彼の変わらない優しさに余計涙が出てきそうだけど、私はどうにかそれを堪え、「大丈夫」と答える。
そして、まだ涙の止まらないぐしゃぐしゃな顔のまま、彼に今の気持ちを伝える。
「ありがとう、学。学のおかげで、私、今すごく幸せ」
すると旦那は、相変わらず女心なんて何にもわかってないような顔で、
「…? うん。よくわからないけど、マヤが幸せなら、よかった」
と言って、私の涙をぬぐってくれた。
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