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Ring Story

flash ゆびわ言葉 ®︎: 輝かしい二人

2019.09.02

「~で、ここをこうすれば、こうなって、正解が出る。
こういう問題のときに、今言った公式が役に立つんだ」

教室内に、優しいけれどはっきりとした声が響く。

勤めることになった塾で講師をしていた斉藤昭憲(あきのり)先生の授業は、とてもわかりやすかった。
でも、一番すごいと思ったのは、子供たちの心がちゃんと授業の方に向いていたことだった。
生徒の心を掴み、やる気を引き出す…その素晴らしい授業を初めて見学したとき、私の心も先生に引き寄せられた。

教壇に立つ前までは、彼は「よれよれのスーツを着ただらしない人」だった。
でも、授業を行うときの彼は、輝いていた。

その姿に惹かれ、目で追いかけるようになり、会話を重ね…2年間の交際を経て、私は彼と結婚した。
結婚指輪はたくさんのものを見て回り、一番しっくりくるものを選んだ。
『flash』という名前の指輪だった。


指輪を選んだ日から、もうすぐ3年。

「あ、ちょっとそれ、昨日着てたワイシャツじゃない?」

仕事へ出かけようとする夫の服装を見て、私は声をかける。

「え? …あー、そうかも」
「新しいのあっちにあるから、着替えてから行って」
「うん。ありがとう」

夫・昭憲は私の言葉を聞いて初めて自分の格好に気がついたようで、その場でワイシャツを脱いだ。
そして新しいワイシャツと着ていたものを比較し、「なるほど」という表情をすると、服を着替え出て行った。

よれよれの服を着て教壇に立つ夫を、最初はだらしない人だと思っていた。
でも、一緒に暮らしてみて、ただ自分自身に対して関心が薄いだけなんだと気がついた。
出来ないわけじゃないし、言えばやってくれるし、必要だと判断すれば継続もしてくれる。
ただ、言わなければ興味を示さないし、すぐに忘れてしまうのだ。

夫はいつも、他人のことばかり考えている。

教え子たちのことや、私のこと。
特に、授業に情熱を注ぐ夫は、仕事に行くときにはもう、今日の授業と教え子たちのことで頭がいっぱいになっている。
だから、自分自身に気を配るのを忘れてしまうのだ。

服に限らず、部屋もそうだったし、食事もそうだった。
ちゃんと綺麗に出来るのに、部屋は散らかりっぱなしだし、食事もあまり摂らなかった。

結婚したばかりの頃、私は昭憲にお願いをした。
「もっと自分の生活のことにも気を配って欲しい」と。
これまで私はずっと、質の良い暮らしにこだわってきたし、それが大事だと信じてきた。
生活を豊かにすることは、自分自身を豊かにすることだと思っているから。

私がその話をしてから、夫は、部屋を散らかす癖も食事を抜く癖も直してくれた。
だから、後は服さえ気をつけてくれればもう言うことはないと思っている。


きつく注意したわけでもないのに、昭憲は私の気持ちを察してくれて、翌朝から気をつけてくれるようになった。
そんな彼を見て、私ももっとしっかり家のことをしよう、と思った。
生活はふたりでするものだし、努力も片方だけがするのは不公平だ。
元々家事はきっちりする方だったけど、夫に負けじと、より一層頑張るようになった。

そんなある日、仕事が終わらず、帰るのが夜遅くになってしまった。
夫は既に寝室に入っている。私も眠かったけれど、翌日の弁当を作るために台所に向かった。

でも、結局完成まで身が持たず、「明日早起きしてなんとかしよう」と心に誓い眠りについた。
そして翌朝…寝坊した私が急いで台所に向かうと、作ろうと思っていたお弁当が出来上がった状態でお弁当箱に詰められていた。

お弁当箱の横には、ポットとメモも置いてある。
メモには一言、「緑茶です。」とだけ書かれていた。

「…ああ、そっか」

緑茶という文字を見て、私は自分が無理をしていたことに気がついた。

以前、今朝と同じようにお弁当が作れなかった日、昭憲は突然急須でお茶を淹れ始めた。
そして私を椅子に座らせ、戸棚から結婚祝いにもらった湯飲み茶碗を取り出し、私の手のひらの上に乗せた。
『朝のお茶は疲労回復効果もあるし、リラックス効果もあるから』
『…ありがとう』
『ねえ、明美。お願いがあるんだけど』
『なに?』
『自分のことは自分でやるから…君も無理しないでほしい。
僕のために無理せずに、休めるときはちゃんと休んでほしい』
『…うん。わかった』

それは、結婚してから昭憲が私に言った唯一の”お願い”だった。

「…ありがとう」

彼が私のお願いを聞いてくれるように、私も彼のお願いを聞こう。
私は椅子に座り、ポットからゆっくりお茶を注ぎながら二度目の「ありがとう」を言った。


「今度の土曜は、料理や他の家事をサボる日にしよう」

昭憲がそう指定した土曜日は、結婚指輪を買ってちょうど3年の記念日だった。
朝食をカフェで、昼食をレストランで済ませた私と昭憲は、その足で指輪を買ったお店に向かい、もう一度『flash』の結婚指輪を買った。
既にひとつは着けているけれど…実は『flash』の結婚指輪は2種類あり、セットで着けるととても綺麗なのだ。

元々セットで映えるように作られたデザインらしく、価格も2本で他の指輪1本分くらいだった。
だから充分予算内だったし、今着けているものを買うときも、最初はセットで買おうと思っていた。
でも、まだ結婚したばかりで未熟な私には豪華すぎる気がして、「やっぱり、3年後、もう少し良い夫婦になれていたら買いにこよう」と昭憲に言い、買うのをやめたのだった。

3年経てば、少しは未熟でなくなると思っていた。
けど実際は、まだまだ未熟なままだ。

それでも買うことにしたのは、3年前よりは少しだけ、良い夫婦になれたような気がするからだ。

まだまだ未熟な私たちだけど、少しずつ変わっていっている。
そしてこれからも、もっと良い夫婦に変わっていける。
確かにそう思えるのだ。常に誰かのために努力し輝く、夫のそばで暮らしていると。

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