Ring Story「ゆびわ言葉®」で繋がる愛の物語をAFFLUX(アフラックス)でチェック!
学生の頃は良い成績を収めることが一番大切で、就職してからは仕事が一番大切だった。
でも、今の俺が一番大切にしていることは、そのどちらでもない。
昔は深夜までの残業も喜んでやっていたが、今は長くても残業は2時間で切り上げるようにしている。
退社すると、俺はいつものようにメッセージを送信し、車に乗り込む。
駅までは15分。大体丁度良い時間だ。
駅近くは道路が混むから、いつも駅の手前で車を停めて、5分程歩く。
この距離も丁度良い。帰りに5分、一緒に歩く時間を確保できるから。
今日は何を話そうかと思いながら、俺は彼女がビルの入口から出てくるのを待つ。
「仁(じん)!」
数分後、美宇(みう)が手を上げながらビルから出てきて、俺の方に走ってきた。
「急がなくていいよ」と声を掛けたが、彼女は聞く耳を持たない。
そのまま走り続け俺の前まで来ると、美宇は上げていた手を更に振り上げ、思い切りハイタッチをしてきた。
「おつかれ! 今日もありがと」
その一言に、今日もここまで頑張って良かったと思う。
婚約者である美宇と出会ったきっかけは、彼女が姉と同じピラティススタジオに通っていたことだった。
姉に「一緒にピラティスをやってる飲み友達を紹介したい」と言われた時、俺は正直何も期待していなかったし、そもそも女性を求めていなかった。
新卒で入った外資系企業が本当に楽しかったからだ。成果主義で、スピード感があって、頑張れば頑張る分だけ評価され、給料も上がる。
人付き合い、中でも恋愛なんてものは、仕事に比べると面倒で、時間が取られるだけのことだと思っていた。
これまで女性から告白されることもあったが、丁重に断り続けてきた。
だから、今更姉に紹介されたところで、特に興味なんて抱かないだろう…そう思っていたけれど、一緒に送られてきた写真を見て、一目惚れしてしまった。
初めは女性らしく、可愛らしい外見に魅力を感じた。
しかし、会ってみると、内面はもっと魅力的だった。
飾ることなく素直で、思ったことは何でも言い、自分を押し通す。
好きな酒を思い切り飲み、思い切り笑う。
女性というより、1人の人間として、格好良くて美しい人だと感じた。
外見とのギャップも相まって、気付けば彼女の虜になっていた。
「~だったんだけど、最近は褒められるようになってきて」
「そんなに効果あるんだ」
「ねー、自分でもあんまり気付いてなかったのに、びっくり」
好きになってから俺が猛アタックしたこともあり、今はこうして迎えに行ったり、一緒に過ごしたりできる仲になった。
車に乗り、家に送るまでのこの5分間。
歩きながら手を繋ぎ、美宇と他愛ない話をすることが、今の俺にとって何より大切で幸せなことだ。
「あ、そういえば」
話しながら一人幸せを噛みしめていると、美宇がふと思い出したように、俺の待ち望んでいた話をした。
「うちの親は来週の日曜日なら大丈夫って言ってるんだけど、仁は大丈夫?」
美宇の両親への挨拶の話だ。
指輪と共にプロポーズをし、無事受け入れてもらえた俺は、次は彼女の両親に挨拶をしたいと思い予定を聞いていた。
「大丈夫。大事な日だから、何があっても空けるよ」
「えー? 無理しないでよ。
特に反対とかされないと思うし、いつでもいいんだから」
「いや、早い方がいい。早く美宇と結婚したいから」
俺がそう即答すると、美宇は一瞬口をつぐみ、それから「なんか、幸せだなあ。そんなに想ってもらえるなんて」と言って笑った。
照れながらそんなことを言う彼女も愛おしくて、俺は彼女の手を握る力を、少しだけ強くする。
いつもの送迎、
いつも繋ぐ手、
いつも交わす言葉。
その中の一つに、両親への挨拶や結婚、更にその先の話がある。
そんな贅沢で幸せな”いつもの時間”を過ごせる人と巡り会えて本当に良かった。
これからもずっと、変わらぬ歩み、変わらぬ想いで、いつもそばにいよう。
そう思いながら手を繋ぐ。
贈った『toujours』の指輪が光る、大切な人と手を繋ぐ。
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