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Nana ゆびわ言葉 ®: きみといる幸せ

2020.07.03

 

7月に入ってから、憎らしいくらい暑い日が続いている。
今日も雲一つない晴天だった。夜も更け、ようやく過ごしやすい気温になったけれど、今は到底寝られる気分じゃない。

私は一人ベッドの上に寝転がりながら、今日何度目かになるかわからないメッセージアプリの通知確認をする。
何度更新ボタンを押しても、彼からのメッセージは来ず、私が今朝送ったメッセージも既読にならない。
私は今日何度目かわからないため息をつきながら、彼のことを想う。

「…はあ」

普段はどんなに遅くても、夕方までには返事が来るのに。

一体どこで、何をしているんだろう。
彼は今、どこで何を考えているんだろう。

もうすぐ日付が変わる、深夜23時57分。
不安と寂しさに襲われながら、私は彼のことを想う。


 

運命だと思った。
元彼と別れて、恋愛なんてもういいやって思っていたときに行ったバーで、彼…譲(ゆずる)と出会ったことは。

彼と私は驚くほど似ていた。
恋人と別れて間もないことも、好きなお酒も、その日そのバーで飲むことを選んだ理由も。

だから、気づけば恋に落ちていた。
初対面であることも、付き合えば遠距離になることも、気にならなかった。
ただ惹かれあい、メッセージを送り合い、会える日は会いに行った。
譲と過ごす時間は、全てが特別な時間であるように思えた。


 

…でも、付き合いはじめて半年が過ぎた頃から、彼の仕事が忙しいという理由で、会える日が少なくなった。
メッセージを送ってくれる頻度も減ったし、返事も遅くなった。

ワガママは言いたくないけど、やっぱり寂しいし、不安になる。
顔が見えなくても、せめてメッセージで繋がっていたいのに。

「はぁ…」

もう一度ため息をついたところで、

―ブーーッ

と急にスマホのバイブが鳴った。譲からの着信だった。

「もしもし?」
『奈々? ごめん、メッセージ返せてなくて。スマホ家に忘れて仕事行ってた!』
「…こんな時間まで仕事だったの?」
『うん、まあ…。それより奈々、空見てみて』
「空?」

ベッドから降りてカーテンを開け、言われた通り夜空を見てみる。

『何か見える?』
「なんか、光の筋みたいなものがちょっとだけ見えるけど…」
『良かった、そっちでも見えるんだ、天の川』
「天の川?」
『うん。…ねえ、奈々。今日は何の日か知ってる?』
「え? えっと、日付変わったから、今日は7月7日で…。
って、あ!」

そうだ、今日は七夕だ。
織姫と彦星が、一年に一度だけ天の川で会うことを許される日。
そして、私にとってはもう一つ、大切な意味のある日だ。

『誕生日おめでとう、奈々』
「…ありがとう」

7月7日に生まれた女の子だから、奈々。
親に由来を聞いたときは何て安直なネーミングなんだろうって思ったけど、なんだかんだ言って、この名前がけっこう気に入っている。
初めて会った人にもすぐに覚えてもらえるし、譲にも、出会ったその日に可愛い名前だって褒めてもらえたし。

『良かった、一番に言えて』
「覚えてたんだ。忘れてると思ってた」
『忘れないよ。大事な奈々の誕生日なんだから』
「…大事? 本当に?」

こんなに不安にさせておいて、本当に私が大事なの?
そう思い聞き返すと、『…奈々?』と彼が不安そうに聞いてきた。

「”忙しい”ばっかりで、全然連絡くれないのに?」

…ああ、言ってしまった。
こんなこと言いたくないのに、彼を傷つけたくないのに、口からどんどん不満が溢れ出してくる。

「今日だってずっと待ってたのに連絡くれないし、既読もつかないし。次会う日だって、いつになるかわからないって言うし…。
こんなに放っておいて、本当に私のことが大事なの?
本当はどうでもいいって思ってるんじゃないの?」
『…そんなこと、思ってないよ』

そこまで言ったところで、譲が私の言葉を遮った。

『不安にさせてごめん。
…でも、どうでもいいなんて思ってない。
奈々と出会ってから、俺、毎日が本当に楽しくて、幸せだから』

彼はそう言って、つらつらと語った。
私の好きな歌を聞くたびに、好きな食べ物を見かけるたびに、私のことを思い出すこと。
そうして思い出すたびに、幸せな気持ちになるということを。

『奈々ともっと一緒にいたい。毎日一緒に暮らしたいし、結婚もしたいし、子どもも欲しい。
…だから、遅くまで仕事頑張ってたんだ。俺が家庭を支えるから結婚してほしいって、奈々に言えるように』
「…何で」

何で今、そんなこと言うの。
私だって、ずっと譲のことを考えてたのに。
譲の好きなものを見かけるたびに、譲のことを思い出していた。
一緒に暮らしたかったけど、忙しい譲の邪魔になったら困るから、言い出せなかった。
それなのに、譲も…ずっと、私のことを考えていて、私のために頑張っていたなんて。

「…ずるい」
『何が?』
「私だっていっぱい譲のこと想ってたのに、先に言うなんてずるい」
『そうなの?』
「そうだよ、私だって…!」
『そっか。やっぱり俺ら、似た者同士なんだね』

スマホから彼の笑う声が聞こえる。
その声を聞いて…私もつい、つられて笑ってしまう。

そっか、ずっとすれ違ってたんだ。
本当はずっと、互いに想い合っていたのに。

『奈々…今はまだ難しいけど、約束するから。
来年の七夕の日に、合鍵を持って迎えに行くから。
結婚しよう、奈々』
「…! うん」

ありがとう、譲。
ずっと夢見ていた一言にやっと出会えた。
ああ、やっぱりあなたが、私の運命の人だったんだ。


 

次に会ったとき、彼は改めて、指輪と共にプロポーズをしてくれた。

箱の中に入っていたのは、星みたいに輝く大小のダイヤと、天の川みたいな綺麗なラインが入った指輪。
「奈々と同じ名前の指輪を、どうしてもあげたくて」
譲はそう言って私の手を取り、指輪を薬指に通そうとしてくれる。

「…ありがとう」

目の前に近づいてくる彼の顔と、左手に感じる彼の手の温もり。
結婚も指輪も勿論嬉しいけど、こうして彼と一緒にいられる瞬間が、私は何より幸せだった。


Nana ゆびわ言葉 ®︎: きみといる幸せ

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