Ring Story「ゆびわ言葉®」で繋がる愛の物語をAFFLUX(アフラックス)でチェック!
結婚して半年後の日曜日。
俺は妻のレナに付き添うような形で、結婚指輪を売っているお店を回っていた。
「私だけじゃなくて、ダイキも着けるんだよ?
何か希望とかないの?」
選びに行く前にそう聞かれたけど、正直、どんな指輪がいいか全然わからなかった。
普段つける指輪と結婚指輪じゃ、雰囲気が全然違うし…。
だから、俺はレナが気に入った指輪の中から、気に入るものを探すことにした。
俺が車を運転し、店でレナが指輪を見せてもらう。
その流れで何軒か回ってわかったことは、レナはどのお店でも”幅広の指輪”を欲しがっている、ということだった。
「ねえ、なんで幅が広い指輪がいいの?」
次の店に向かう車の中で、レナにそう聞いてみた。
するとレナは、「うーんとね…」と少し考えたあと、「おばあちゃんが着けてたんだよね。幅広のリングを」と言った。
「前に、小さい頃いっぱい世話になったって言ってたおばあちゃん?」
「うん。うち母子家庭でお母さんが忙しかったから、小さい頃よくおばあちゃんの家に預けられてたんだよね。
それで、私、昔から料理が好きだったから、おばあちゃんが作ってるところを見て真似しようと思ったの。
でも、ホントにちっちゃい頃だったから、キッチンに手が届かなくて、おばあちゃんの手元を見上げることしかできなくて」
それで、おばあちゃんが幅の広い大きな指輪をつけていることに興味を持ったんだそうだ。
「『なんでおっきい指輪をしてるの?』って聞いたんだよね。
そしたら、『今みたいなしわくちゃの婆さんになっても似合う指輪が欲しくて、若いときに爺ちゃんに買ってもらったの』って言われて。
確かに、おばあちゃんにすごく似合ってたんだよね。それで、憧れてて」
「へー…」
「それに、幅が広い方が丈夫だし、着けてて安心するんだよね。守られてる感じがするっていうか…」
「なるほど…」
単に好みなのかと思ってたけど、そういう理由があったのか…。
幅が広いと重そうだな、とか指を動かすとき邪魔かな、と思っていたけど、広いからいいことも色々あるんだな。
「あ、あとね」
「え、まだあるの」
「…もう一つ理由があるんだけど、やっぱいいや。後で教えるね」
「?」
まだ何か理由があるらしいけど、なぜか途中で言うのをやめてしまった。
気になったけど、聞く前に次の店が見えてきたので、俺は車のハンドルを切った。
「ね、これ良くない? どう?」
嬉しそうにそう言うレナに、俺も「うん、いいと思う。すげー綺麗」と答える。
その店で見つけた『lumiere』という指輪は、『輝きの瞬間』というゆびわ言葉通りすごく輝いていた。
さっそくレナが試着し、「うん、やっぱりいい!」と喜ぶ。
「ダイキも着けてみてよ」
レナに言われ、俺も試着する。
2本の線が綺麗でおしゃれな幅広の指輪は、言われてみると確かにつけていて安心する。
細身のも綺麗だけど、俺の太い指だとどこか壊れてしまいそうな気がしていた。
…ちゃんと作ってあるんだろうし、実際にはそうそう壊れないんだろうけど。でも何となく、気持ち的に不安だった。
「…うん、やっぱり」
「何?」
「もう一つの理由。
幅が広い方が、手が大きいダイキに似合うから」
そう言って微笑むレナに、心を奪われた。
俺のことまで考えてくれてたなんて…。
本当に、俺には釣り合わないくらい、いい嫁さんをもらったと思う。
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