訪問着の種類について

結婚式に招待され和装で参列することに。その際の選択肢に訪問着があります。訪問着というと、年中同じものを用いるイメージがあるかもしれませんが、実は季節によって種類が異なるのです。今回は訪問着の種類について詳しく見ていきましょう。

訪問着は大きく３種類に分けられます

それぞれの季節にふさわしい訪問着として、３種類を抑えておきましょう。

袷（あわせ）

重量感があり見栄えも良い袷。春・秋・冬の１０月~５月頃に着用されることが多い訪問着です。比較的長いシーズンで使える為、和服初心者にもおすすめです。生地の厚みから感じられるしっかりとした質感から、年中通して着られることも多い訪問着です。

単衣（ひとえ）

単衣は、着物表面は袷とまったく同じ仕立てで作られています。ただ、裏地をすべて除いて作られているので、袷に比べると薄手の着物になります。春から夏、夏から秋へと季節が移り変わる６月や９月に着られることが多い訪問着です。

薄物（うすもの）

着物を仕立てる際の糸の密度を粗くして、通気性を良くした生地で作られるのが薄物です。裏地もつけられませんので、非常に軽く涼しい着物となります。帯、帯揚げ、帯締め、長襦袢などは、薄物専用のものが用いられます。夏場の暑い時期に着られることが多い訪問着ですね。

また、薄物の中にも３つの種類があります。上布（じょうふ）は、上等な布という意味があり、細糸を原料にして密に織上げてあります。紗（しゃ）は、横糸１本に、２本の縦糸を交差させて織り込んだもので、折り目に隙間ができ、通気性が良くなります。絽（ろ）は、紗の折り方を変形させたものになり、途中に平織りを入れて仕立てます。

季節に合わせた着物選び

今回ご紹介したように、訪問着の中にもいくつか種類があり、その仕立て方からも機能性が変わってきます。それぞれの特徴を理解して、季節に合わせた訪問着で参列したいですね。

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