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Ring Story

CANDY ゆびわ言葉®: 甘い気持ち

2017.12.03

「今度の3連休、東京にいてる友達に会いに行こうと思ってるんやけど、ちょっとその間あんたんとこ泊めてくれへん?」

大阪に住む母からそんなメールが送られてきたとき、俺は思わずこめかみを押さえた。
頭痛がする中、実家にいた頃の記憶が蘇ってくる。あの騒がしくお節介な母親がうちに来るなんて、絶対にごめんだ。

その場で断ろうかと思ったけど、一応、家にいる妻にも相談する。
すると何と、妻の千歳(ちとせ)は「滅多にない機会だし、泊めて子ども達の顔を見ていってもらいましょうよ」と言い出したのだ。
断るに断れず、結局俺は、母にOKの返事を送ることになった。


3連休の初日。
俺が休日出勤から帰宅すると、騒がしくお節介は母は案の定、千歳を捕まえて長いおしゃべりをしていた。
側にいる6歳の長女・千優(ちゆ)は、「おばあちゃんに”飴ちゃん”もらったの!」と言いながらイチゴ味の飴を舐めている。

長話にも関わらず、千歳はにこにこしながら母の話を聞いていたが、しばらくして2歳になる下の娘が急に泣き出したので、あやすために席を外した。
すると今度は、俺がターゲットになった。

「あんたなぁ」
「…なに。なんか大事な用事?
 俺、仕事で疲れてるんだけど」

母の長話を避けるために、俺は先手を打つ。
すると母はため息をつき、呆れたように言った。

「…はぁ、あんた、千歳さんにもっとちゃんとした指輪用意したりぃや。こんな良いお嫁さん、大事にせなバチあたんで!」
「…指輪?」

結婚して8年も経つのに、何で今更結婚指輪なんか…。
そう思ったが、これ以上口を挟み面倒なことになるのは御免だったので、「はいはい、じゃあ日曜日に店に行ってみるよ」と答え、俺は逃げるように寝室に向かった。


日曜日は、3連休の最終日だった。
「子どもらは面倒見といたるから、ふたりでゆっくりしといでぇや」
と言う母に娘たちを預け、俺と千歳はジュエリーショップに向かう。

店に着いてから知ったのだが、結婚指輪というのは、リフォームすることができるらしい。
店員に勧められ指輪をリフォームすることにした俺達は、次はどんな指輪にするか、店内の指輪を見ながら考えることにした。

「あ」

ある指輪の前で、千歳が突然足を止めた。
気に入ったのだろうかと見に行ってみると、そこには「CANDY ゆびわ言葉 : 甘い気持ち」という丸い形の指輪が。
いつも飴を持ち歩いては配る母を思い出し、俺は反射的にこめかみを押さえたが、彼女は俺の気持ちとは裏腹に「ふふ」と笑い出した。

「あのね、私、昨日お義母さんに飴をもらったの」

しかもそんなことを言い出すものだから、ますます頭痛が酷くなる。
しかし千歳は俺に構わず、嬉しそうに言葉を続けた。

「『うちの子の面倒見てくれて、ほんまありがとう。千歳さんにも飴ちゃんあげるわぁ』って。普段飴なんてもらわないからびっくりしちゃった。
でもね、なんか、意外と嬉しくて。舐めたら懐かしい味がして。”飴ちゃん”っていいなあって思ったんだ」

彼女は子どもに戻ったかのように無邪気に微笑み、それからこう続けた。

「それから、お義母さんの気遣いや優しさが、本当に嬉しかった。
子育ての愚痴を聞いてくれたり、”飴ちゃん”で励ましてくれたり。今日だって、子ども達の面倒を代わりに見てくれたり、あなたと二人きりにさせてくれたりして。
私のお義母さんがお義母さんで、本当に良かった」
「……」

千歳の意外な言葉に、俺はただの小言だと思ってた母の言葉を思い出す。
『嫁を大事にしろ』、『もっとちゃんとした指輪を用意してやれ』。

そういえば、最後に家族皆で出かけたのはいつだっけ?彼女と二人で出かけたのは?
いつも張り詰めている千歳のこんな無邪気な笑顔を見たのは、いつぶりだろう?
言われてみれば、本当に俺は仕事ばかりで、彼女を大事にしていなかった。
彼女の薬指の指輪が、俺の指輪よりも消耗し傷ついていたことに…今日まで全く、気が付いていなかったんだ。

「ごめん。俺、仕事ばっかりで、全然千歳のことを大事にできてなかった」

俺は千歳の手を取り、これまでのことを謝った。

「もっと大事にするべきだし、もっと感謝するべきだった。指輪がこんなになるまで、家族のために、色々頑張ってくれてたんだから」

千歳は少しの間驚き、戸惑っていたが、やがて俺にこう言った。

「…じゃあ、甲太(こうた)も、私に”飴ちゃん”くれる?」

彼女が指で示したのは、CANDYの指輪だった。


店を出た帰り道。
そっと千歳の手を握ると、彼女は少し恥ずかしそうに手を握り返してきた。

しばらくぶりにこんな事をしたせいか、その手はどこか初々しくて、ぎこちなくて、結婚した8年前の頃のようで。
俺は昔にもらった飴を食べたときのような懐かしく甘い気持ちを感じながら、帰宅まで、彼女との短いデートを楽しんだ。

CANDY ゆびわ言葉 ®: 甘い気持ち

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