Ring Story「ゆびわ言葉®」で繋がる愛の物語をAFFLUX(アフラックス)でチェック!
息子の優太を寝かしつけて少しした頃、夫の信之が仕事から帰ってきた。
「ただいま」
「おかえり」
私は夫を出迎え、「あのね、今日…」と今日あった出来事や優太のことを話そうとする。
でも、夫は「ごめん、今日は疲れてるから、また今度」と言ってすぐ寝室に向かってしまった。
結婚して7年。
2年間の新婚生活を楽しんだ後、私達は子どもを作ることにした。
予定通り翌年には子どもを授かって、私は出産を機に仕事を辞めた。
専業主婦とはいえ、子どもを育てながら家事をするのは大変だ。
夫が仕事を頑張っているのはわかっている。でも少しだけ、ほんの少しだけ、手伝って欲しい。
そう思っているけれど、今日のように夫は帰宅後すぐに自室に篭ってしまうことが多く、なかなか言い出せない。
夫婦で話す時間も全然取れていなくて、不安が募って。
だからつい、ある日息子の面倒を見に来てくれた母に、愚痴をこぼしてしまった。
「なんか、最近ちょっと、つらいかもしれない」
すると母は意外なことを口にした。
「結婚指輪とか、買ったらいいんじゃない?」
「指輪?」
「あんたたち、式も指輪もナシで籍だけ入れちゃったでしょ?
確かに余計なお金使わなくて済むけど、ああいうのにはちゃんと意味があるのよ」
「…どんな?」
「頑張ろうって思えるのよ、つらいときでも。結婚指輪には、そういう力があるの」
「…そういうものなの?」
「そうよ。丁度結婚記念日も近いんだし、おねだりしてみたら?」
高価なものだし迷ったけど、結局、夫に切り出してみることにした。
休日、「最近話す時間取れてなくてごめん」と謝る夫に、私は「もうすぐ7年目の結婚記念日だし…結婚指輪とか欲しいなって思うんだけど」と言ってみる。
母はおねだりと言っていたけれど、費用は折半にするつもりだ。
「うーん…いる? 正直、あんまりお金もないし、今のところなくても困ってないというか…」
「高いとは思うけど、でも、欲しいの。
優太の面倒見るのとか、色々大変だけど…指輪があれば、頑張れる気がするから」
私がそう真剣にお願いすると、夫はしばらく「うーん…」と迷った後、「…じゃあ、とりあえず、見に行ってみる?」と言ってくれた。
色々な指輪を見たかった私達は、とりあえず結婚指輪をたくさん取り扱っているお店に行き、一通り指輪を紹介してもらった。
「思ったより、高くないんだね」
最初は渋っていた夫も、見ているうちに少し乗り気になったらしい。
値段をチェックしつつも、欲しいと思うものを吟味している。
「こちらは『KAGUYA』という指輪で、竹取物語で翁が見つけた“光る竹”をモチーフにした指輪です。
『君をみつけた』というゆびわ言葉がついています」
そう言って店員さんが紹介してくれた指輪は、少し変わった形の指輪だった。
丸に近い五角形になっていて、それぞれの角には竹の節のようにも見える縦のラインが入っている。
「『君をみつけた』…」
私は『KAGUYA』のゆびわ言葉を聞いて、昔を思い出す。
今でこそ会話が少なくなったけど、出会ってから優太が生まれるまでの間、私達はいつも笑顔で、仲良しで、ラブラブだった。
運命の相手を見つけたと本気で思っていた。
…いや、今は違うっていうわけじゃないけど。
でも、あの頃とは状況がずいぶん変わってしまった。
「…ちょっと、試着してみてもいいですか?」
珍しい形ということもあり、興味を惹かれた私は『KAGUYA』を試着させてもらった。
少しつけづらいのかなと思っていたけど、つけ心地はとても良くて、指にフィットする。
シンプルだけど、個性的なデザインでいいな、と思った。
その後もいくつかの指輪を検討し、お店も何軒か回ったけれど、結局『KAGUYA』を購入することにした。
いつもと同じように、どうにか優太を寝かしつけ、一息つく。
今日も一日大変だったけど、薬指に光る『KAGUYA』を見ると、ちょっとつらいな、と思うときも心が落ち着く。
あの日『KAGUYA』を試着した後、店員さんが『KAGUYA』の指輪に込められた想いを説明してくれた。
「竹は、光に向かってまっすぐ伸びる植物です。
光を見つけて伸びていく、とも言われています。
長い結婚生活の間、きっと色々なことがあると思うんです。
それでも、どんなときも最初にお互いを見つけた喜びを大切にし、ずっと愛を育て続けていけるように…『KAGUYA』は、そんな想いが込められた指輪なんです」
出会った頃から色々なことがあり、状況は変わった。
優太が生まれ、私は仕事を辞め、夫は仕事が忙しくなって…夫婦の時間は減り、いつもラブラブ、というわけにはいかなくなった。
でも、指輪を買ったことをきっかけに、今はあの頃とは違う形でお互いを思いやり、愛し合っているんだと思うようになった。
夫は私を思い、一生懸命働いてくれている。
仕事で疲れて帰ってきても、愚痴一つ言わず、また次の日も働きに行ってくれる。
私は時々弱音を吐きつつ、子どもを育てながら家事をしている。
大変だけど、夫との子どもと家庭、どっちもかけがえのない宝物だから、頑張っている。
形が違うだけで、どっちも愛がなければできないことだ。
私達の愛は薄れたんじゃなくて、新しい形に成長している。
そして、どれだけ成長しても、根元には確かに出会った頃の愛がある。
結婚指輪をつけるようになってから、つらいときも頑張れるようになった。
指輪を見るたびに、昔の愛と今の愛…二人でこれまで紡いできた、たくさんの愛を思い出せるから。
「…お母さんの言ってた通りだなあ」
結婚指輪の大切さを教えてくれた母に感謝のメールでも送ろうかと思っていると、夫の「ただいま」という声が聞こえてきた。
「おかえり」を言いながら私は彼を出迎える。
「今日もお疲れ様」という、一言を添えて。
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